見飽きないコッコ達の観察日記 その1
暖かな日差しが降り注ぐようになり、今がコッコ達にとって一番良い季節。鶏舎で、庭で、地面を啄んだり、羽を伸ばして砂浴びをしているコッコ達を見ていると見飽きることがなく、時間が過ぎていきます。色々面白い習性があるので、いくつか紹介していきたいと思います。
①整地ならコッコ達にお任せ…よく自然の草刈りとしてヤギが重宝されると言われますが、コッコ達なら草刈りとともに整地までしてくれます(^_^;)。ある資料では、「鶏は1日に1万回から1万5千回も地面や草をつつき、探索したり餌を探して過ごします」とあります。鶏は夕方、薄暗くなると止まり木に登るので、季節にもよりますが、平均12時間地面にいるとして、1万回を12時間で割ると、1時間当たり833回、1分当たり14回弱となります…。正直、もっと多いような気がしますが、まぁ正確に数えられることではないので。
何しろコッコ達は四六時中、地面を啄んでいます。正確には足で地面を掻いてそこをつつく。これは地面の草や地中にいる虫や微生物、土、石などを探して食べているのです。地面をつつくか、砂浴びをするか。穴に埋もれて砂浴びをしている最中ですら地面をつついています。鶏舎の中や庭にはあちこちにこういった穴が出現しています。
COCCO相木では餌箱は使わずに、餌は鶏舎の中全体に撒いてあげています。これは地面を常に引っ掻き回すことで糞などがまざり発酵させることで床を清潔に保つためと、弱い子達も餌を平等に食べられるようにするため、という主に2つの理由があるのですが、これにより鶏舎の中の地面は常に引っ掻き回され、突かれています。
COCCO相木の鶏舎は南に向かって緩やかに下る傾斜地にあるのですが、コッコ達の日々の努力のおかげで、傾斜がほぼなくなり、産卵箱や入口のある北側は30センチ近く地面が削れ、庭への出口がある南側は地面が上がりドアの開け閉めが難しくなる位の状態になっています。コッコ達がこの鶏舎に来てからまだ10か月ほどですが、すでに水平に整地されつつあります。傾斜地の整地には鶏を飼ってみるのがお勧めです(^_-)-☆。ちなみに話はそれますが、コッコ達は毎日庭を駆けまわり、地面を足で引っ搔いているので、モモ肉はキュッと引き締まり、美味しそうです…不謹慎でした(-_-;)。
②悪気はないのですが痛いです(+_+)…「三歩歩けば忘れる」などと揶揄されることもある鶏ですが、実は結構賢いです。、「鶏はとても勇敢で賢く、コミュニティを形成しながら生活する動物です。鶏は仲間を認識し、顔の特徴を見分けます。24種類の鳴き声を使い分けます(もっと多いという人もいます)」などの報告もあり、実際に観察してみても、思った以上に賢いと感じることも多くあります。もちろん「三歩歩けば…」的な部分も数多くあり、そのギャップが愛おしいのですが。そういった話はまた改めて設けるとして、今回はコミュニティを認識し、飼い主を認識しているというお話です。
COCCO相木では集団ごとに鶏舎と庭を分けて飼育していますが、庭は隣接しておりネットで区切っています。一応分けてはいますが、身軽な子はネットを飛び越えて自由に行き来しています。食いしん坊な子はひとつの鶏舎で餌をあげているとそこにやって来て餌を食べ、別の鶏舎で餌をあげると、またそこにやって来て餌を食べる位です。しかし、別の集団の子が来ると、「お前はよそ者だろ」という感じで追いやっていたりと、同じ集団のメンバーを認識しているようです。暗くなって鶏舎の戸を閉める頃になると、きちんと元の鶏舎に戻っています。
こういった認識は人間にも当てはまるようで、しっかり飼い主は認識しているようです。よく下の方しか見ていないので長靴が変わると襲われると言われますが、うちの場合、人間全体で認識してもらっているようです。もちろん、犬のようになついたりするという感じではなく、「エサをくれる人」程度だと思うのですが。それでも餌の時間に庭の横を通ると、コッコ達が飛んで集まって来る様子を見ると、ちょっと嬉しくなります。ちなみに車も認識するようで、私の運転する軽トラが通るとネット越しに駆け寄って来ますが、他の軽トラがたまたま通ったりすると、大声を出して逃げ回ります。
そんな感じで、鶏舎の中で作業していたりするとしきりに近づいてきます。中には肩や背中に乗る子もいて、それなりに懐かれているようで嬉しいのですが、そこで困るのが先ほども出てきた「つつき」です。実際には啄む(ついばむ)動作で「鳥がくちばしで物をつついて食う」行為です。これは詳細に言うと「嘴をちょっと開けた状態でつつき、獲物を嘴の先端で挟み、そのまま引いて引きちぎる、もしくは引きちぎろうとする」行為です。これを背中や脚にやられたら…。悪気はないと思うのですが痛いです。
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